LexxPlussは技術で駆動する。Business Development(BizDev)はそれを先導する、いわば航海士の役割だ。
今回は、LexxPlussの事業開発について、顧客の最前線で活躍するBizDevの二人にインタビューした。(Interviewer:橋本清花)
今井 心 Product Marketing Manager / Customer Success
アクセンチュア株式会社にて、デジタル領域の事業戦略・中計立案業務に従事。LexxPlussにてHybrid-AMRのセールス・マーケティング業務全般を担当。河邉 貴信 Consulting Sales / BizDev & Customer Success
営業戦略の立案と実行、ビジネスパートナーシップの構築を担当。
~未挑戦の領域で0→1、1→10をつくる開拓者~
(橋本)早速ですが、お二人の「これまで」や「今」の仕事について教えてください。
(今井)私たちの仕事は、一人前の事業を育てる為に、不足している色々なモノを補ったり、一から創りあげたりする役割になるので、仕事は多岐にわたります。案件を獲得して、お客様に提案をして、途中でPoC(概念実証)して、最後に契約交渉したりと、ビジネスを作るプロセスを一通り担当してきました。ちなみに、私はBizDevを担当して早1年半が経ったのですが、入社したタイミングが創業半年あたりだったので、当時はとにかく何でもやってました(笑)一番初めの仕事は、年末調整の手配から始まり、webサイトの構築をしたり…と当時は結構何でも屋みたいに働いていたことが懐かしいです(笑)BizDevの役割も事業フェーズによって変化するものだと思います。
(橋本)今井さんはLexxPlussにおけるBizDev第一号社員なんですね。今年の1月からは、河邉さんがBizDevとしてジョインされ、何か変化はあったのでしょうか。
(今井)お陰様で会社が順調に大きくなり、更なる事業拡大に向けて、河邉さんが入社してくれました。BizDevの中でも、主にセールスの領域を担当してもらってます。セールスの専任者を設けたことで、私のメイン業務が、製品やソリューションをより多くの人に知ってもらうマーケティング活動や、これまで培ってきたお客様との繋がりをより強固にしていく活動へとシフトしました。
(橋本)河邉さんは現在どんな仕事をされているのですか。
(河邉)セールスとして、パートナーさんとの業務提携や関係性を構築する仕事をメインに担当しています。新規のお客様だけでなく、LexxPlussのロボットを既に導入してもらっている企業様とのプロジェクト管理も担っています。
(橋本)今年の1月に入社されたとのことですが、どうですか。
(河邉)そうですね、まだ入社して3か月※しかたっていない事実に正直驚いてます(笑)今までにない新しい技術を社会に実装し、未挑戦の領域に取り組んでいる過程がエキサイティングで楽しいと実感していると同時に、目まぐるしい日々を送っています(笑)業界の動向やトレンドを踏まえながら、ターゲットを明確にして、直接電話をしたり、お問合せフォームからアプローチすることもありますよ。ありがたいことに、1日数件の問い合わせを頂いていて、お客様の業界や風土といった特徴に合わせて私たちのサービスをしっかりお伝えするようにしています。
※取材時は2022年4月
(橋本)濃密そうな3か月ですね…!
(河邉)LexxPlussへの入社前は自動車業界にいて、ロボットとは無縁の世界で働いていました。今の環境は、明確な答えがない中、自分で試行錯誤して、仮説をたてて、それに基づいて提案をして…と工夫しながらやっていくのが楽しいですね。BizDevは関わる人の幅も広く数も多いので、相手に合わせて伝えることを意識しています。どんな業界か、どんな事業か、お客様のことをよく知って、相手によって伝え方や表現を変えたり、その場に適した話し方をすることって大事だと思います。
(今井)河邉さんの言った通り、BizDevは関わる人の幅も広く数も多いし、新しいことに触れる機会も多い。「今まで知らなかったことを知ること」は刺激的ですね。例えば、ロボットってこういう仕組みでこの動きになっているんだ…!とか、こういう原理で物流の現場が動いてるんだ…!とか視野が広がりますし、新しいことを知ることは純粋に楽しいですよ。
~ロボット=人を減らすではない~
こうして異なる立場の人と関わる中で、物事の見方が少し変わった事もあったという。
(今井)傍から見ると、ロボットを導入すること=省人化やコスト削減がメリットと思われがちなのですが、実際には、現場の人たちは、いかに業務の属人化を減らせるかということに注力されています。物流現場が人手不足に今後悩まされるということは皆さんもご存じかと思います。その道何十年という人たちだけで現場を回すのではなく、例えばタイミーでその日だけ働いてくれるバイトさんでも、現場に入ってすぐにロボットを扱えるようになるかという視点で、現場の改善に注力されています。
(橋本)つまりはロボットの使いやすさがすごく大事になるんですね。
(今井)そうですね。ユーザーフレンドリーはとても重要で、LexxPlussでの使いやすさに拘った開発が今に活かされていると感じます。
(橋本)顧客の現場に近いBizDevとエンジニアの人たちはどのように連携されているんですか。
(今井)現場からの声を上手く咀嚼してエンジニアに届ける事も私たちの重要な役目です。エンジニアに現場の声を伝える時は、「why」を使うことを徹底しています。何でこういうことが起きているのか、何でこういう使い方をしたいのかなど、「why」の部分を丁寧に伝えてます。ソリューションとして落とし込むのはエンジニアなので、お互いの信頼と納得感があってこそなんですよね。あと、BizDev以外の一部エンジニアも営業現場にでてもらったり、お客様の声を直接聞いてもらったりもしています。
ちなみに、LexxPlussでは、エンジニアにパワポを書かせないことが通例になっているのですが、じゃあ誰がパワポを書くのかというと、BizDevなんです。これにより、ビジネス側もロボット開発に関する知識をより深く習得することができます。チーム一丸となって顧客の課題解決に取り組んでいて、チーム全体で「知っている、知らないの格差をなくす」ことは私たちの組織で重要視しているポイントの一つです。
(橋本)お二人が担当されたプロジェクトについてもぜひ教えてもらえますか。
(河邉)物流現場で使うベルトコンベア等のマテハン機器を提供しているA社から、自社の拠点に取り入れたいとのお声を頂き、現場にロボットを導入するプロジェクトが始まりました。A社からの要望は、難易度の高いある一連の動作を技術的に走行できるようシナリオを組んで欲しいというものでした。また、A社の顧客にロボットを導入したデモを見せたいという目的も聞いてましたので、プロジェクトのスケジュールや進捗管理はもちろんのこと、デモの見せ方などについても細微にわたり提案をさせてもらいました。
(橋本)実際、担当していかがでしたか。
(河邉)現場にいかなきゃ知り得ない課題がたくさんあって、それを一つ一つ解決していくことに注力しましたね。例えば、現場の路面状況があまり良くないと普通だと起こりえない事象が発生しますし、荷物の重量によって台車の牽引方法を変えたりとか…。現場での気付きを得ることで、私たちが従来もっていなかった技術が現場の中で生まれ、技術が更にブラッシュアップされていき、面白いプロジェクトでしたね。A社には現在、私たちのロボットを使ってもらっています。
(今井)私が担当したプロジェクトは、実証実験に携わったB社です。もともとB社が主催する選抜プログラムを通してプロジェクトがスタートしました。B社とLexxPlussとの間に私たちのサービスや会社の魅力を代弁してくれる仲介の方がいたのですが、コミュニケーションの難しさは多少ありましたね。私は、半分LexxPluss、半分B社の立ち位置で動いていて、現場の設計や、実行するにあたっての金額感やスケジュールも、双方にとってちゃんと成立するように進める必要がありました。関係者、協力会社それぞれの立場があるので、それぞれの想いや意見をぶつけあって、現場をより良くする為の最終的な最適解をみつけるプロセスが重要です。
(橋本)異なる立場の人に「それ、いいね」と感じてもらう秘訣などあったりするのですか。
(今井)抽象的な話になっちゃうんですが、以前、お客様との交渉の際に2つの案(ここでは案αと案β)で対立したことがありました。案αは既にあるものでかつ低コストで、案βは世の中ではスタンダードになりつつある新しい価値だけども、お客様にとっては未挑戦の分野かつ高コストでした。普通は実績のある案αが採用しやすいと思うんですが、そこで引っ込んでいたら何も前進はしません。まずは、キーパーソンに未来に対する私たちの思想を語り、未来を提示します。その事業にもたらす新しい価値や意義のようなものですね。でも未来や意義だけでは誰も動きませんし、案αでおさまってしまう理由は何かしらのシガラミがあるからなんですよね。そのシガラミをうまくついて、数字とともに現実感をみせる。そういったアプローチも含めて双方の納得を醸成する仕方もあると思います。
(橋本)最後に、お二人が仕事をする上での大事な価値観や今後の展望を教えてください。
(河邉)やはり最終的にお客様自身がちゃんと理解し、しっかり納得頂けることを重視しています。お客様にとってどういう世界が実現できればベストなのかを常々考えていますね。
今後のことでは、海外戦略に向けても既に動いていて、国内のみならず海外のパートナーさんにもロボットの中身を公開するオープンソースプログラムを近々展開する予定です。これにより私たちの商品やサービスをより多くの人に知ってもらう機会を増やしていきたいです。
個人的な話になるんですが、もともと私がLexxPlussに入社した理由は、日本に新しい産業を創る仕事がしたいと思ったからです。パートナーシップを築くことで今よりも幅広く事業を展開し、物流ロボットだけでなく、新しい商品やサービスをどんどん生み出せるきっかけを作りたいなと思っています。
(今井)仕事において重視していることは、お客様よりお客様のことに詳しくなることを徹底しています。たとえば、市場動向、会社の立ち位置、経営層が考えていることや現場の動き、そのメカニズムをちゃんと知って、それぞれの立場の人の考えを的確に捉えることは凄く大事です。信頼構築における重要なポイントでもあります。
今後の展望ですが、センスがいいビジネスでありたいですね。基本は忠実、堅実であっても、たまに型を外れるようなそんなビジネスに携わりたいです。前例にない新たな取り組みであったり、私たちのビジョンである「持続可能な産業と持続可能な生活を」に近い分野で新しい価値を提供したいです。
LexxPlussでは、ともにインフラ産業の本質的課題解決に取り組む仲間を募集しています。
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